櫛の豆知識
櫛は世界共通に一番古い髪を整える道具であって、また髪飾りでもあります。
古代より悪魔を払う呪力を持つ物で、大切にしなくてはならない物です。
源氏物語・・・・源氏が伊予に下る空蝉に扇と櫛を渡し、扇は再び逢うに通じ、櫛は
千筋に乱れる旅路もこれで梳けば何事も無事解決し安全に人生の旅が出来るよう
祈願した。 (夕顔の巻より)
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髪を痛めず毛根に心地良い刺激を与えます。
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櫛も生き物ですので、反ったりする事があります。それは、木の性分が出てきた
のですから無理に真っすぐに直したりしないでお使い下さい。
つげ櫛は万葉集にもうたわれた、日本髪にはなくてはならないものです。
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永く使用すると油がしみこみ、つやのある色になります。
本つげの成分、ウコンは、頭熱を冷やす。アルカロイドには抗菌、
抗炎症作用があります。
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洗い髪は乾いたタオルでよく拭いてからお使い下さい。
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櫛を水につけたり、洗ったり、天日に当てる事は避けて下さい。
高い所から下の堅い所などへ、落とさないように注意して下さい。
本つげ櫛の特徴
櫛留の手作り櫛使用上の注意
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1週間位に一度は、植物性の油(椿油、オリーブ油、サラダ油)などで
櫛全体を拭いて下さい。
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櫛の中央に、人差し指を添えるか、櫛の中央を握って使用して下さい。
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※つげぐしに黒色や茶色の跡が付いているのは、燻乾燥を長い年月をかけて
板造りをしているからです。
以上の事を守ってより価値観のある櫛に、ご自身の宝物の一つにして下さい。
家の新築建前の時、家内安全と繁栄を祈願し家の心柱に開いた扇子三本と
髢と櫛をとりつける。 (櫛の玉手箱より)
右写真
櫛の材料には、べっこう、金、銀、硝子、象牙、馬爪、牛爪、しんちゅう、
黒たん、紫たん、つげ、いす、梅、桜、椿などがあります。
髪の毛を整えるだけで無く、マッサージ効果(頭皮の血行を良くする)にしっかりと
梳いて下さい。
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木目が細かく、美しく、堅くて粘り気があります。
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汚れたら早めに、使い古しの乾いた歯ブラシか、糸かせで掃除して下さい。